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- 量子論によると角運動量は hを単位とするとびとびの値をとり、電子軌道の角運動量はGl=hLである。Lは整数値をとる
- m=-(e/2m) Gに代入すると
- 軌道磁気モーメントml=-(eh/2m)L=- mBL
- ボーア磁子 mB=eh/2m =9.27´10-24[J/T]
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- ピエールキュリーは「種々の温度における物体の磁気的性質」(1895)で、多くの金属、無機物、気体の磁性を調べて論じた。
- キュリーの法則とは、「物質の磁化率(磁化を磁界で割ったもの)が絶対温度に反比例する」という法則である。(これは「常磁性物質」において磁界が小さい場合に成り立つ)
- χ=M/H=C/T
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- 原子(あるいはイオン)が磁気モーメントmをもち、互いに相互作用がないとする。
- 磁界Hの中に置かれると、そのエネルギーは
E=- m・Hで与えられるので、平行になろうとトルクが働くが、これを妨げるのが熱運動kTである。両者のせめぎ合いで原子磁気モーメントの向きが決まる
- 統計力学によると磁界方向に極軸をとって、θとθ+Δθの間にベクトルmを見出す確率は
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- x=mH/kTが小さいとして、展開の第1項のみをとると、1モルの原子数Nとして
- M=Nm・(mH/3kT)=(Nm2/3kT)H
が得られる。
- これを磁化率の定義式χ=M/Hに代入すると、χ=Nm2/3kTが得られ、キュリーの式
χ=C/Tが得られた。
ここにキュリー定数はC=Nm2/3kである。
- m=neffmBとおく。ここにneffはボーア磁子を単位にしたときの原子磁気モーメントの大きさを表し、有効ボーア磁子数と呼ばれる。
C=(NmB2/3k)
neff2
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- 外部磁界のもとで、相互作用-m・Hによって、MJ=J-1,
J-2,…-J+1,-Jの縮退した状態は2J+1個に分裂する。温度Tでこれらの準位にどのように分布するかを考慮して平均の磁気モーメントを計算する。結果を先に書いておくと、磁界が小さいとき、近似的に次式で表される。
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- 温度TにおいてMJが 2J+1個の状態のうち1つをとる確率は次式のようになる。
- 磁界方向の平均の磁気モーメントは、gmBMJにP(MJ)をかけてMJについて和をとれば良く下記のようになる。
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- ちょっと面倒な数学的手続きによって、<mJ>は次のように求められる。
- ここにBJ(x)はブリルアン関数と呼ばれ、xの増加とともにはじめは1次関数的に増大し、xの大きな極限では1に飽和する非線形な関数である。xの小さな時次のように展開できる。
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- 磁化の磁界依存性はブリルアン関数で表され、H/kTが小さいときは直線で、大きくなると飽和する。
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- 常磁性塩の磁気モーメントのH/T依存性(Henry:PR 88 (’52) 559)
- 強磁界、低温では常磁性磁化は飽和する
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- 単位体積あたりN個の磁性原子が存在するときMはN<mJ>で表され、磁化率cはM/Hで表されるから、結局次式を得る。
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- 実測した常磁性磁化率から得られた有効ボーア磁子数neffは、全角運動量Jから理論的に求めた値 を使ってうまく説明できず、JではなくSを使って説明できる。
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- 希土類イオンの有効ボーア磁子数は(Sm, Euをのぞき) Jによってよく説明できる。
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- 3d遷移イオン:磁気モーメントの実験値:スピンのみの値に一致(軌道角運動量は消滅している)
- 4f希土類イオン:磁気モーメントの実験値:全角運動量による値と一致(軌道は生きている)
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- 常磁性体に誘起される平均の磁気モーメントは室温でB=100mTの磁界のもとでも10-2emu/cc程度の小さな量である。
- これに対して、強磁性体では、磁界を印加しなくても103emu/ccという大きな自発磁気モーメントを持っている。
- ワイスは、原子の磁気モーメントが周りの磁気モーメントからの場(分子場)を受けて整列しているというモデルを立てて、強磁性体の自発磁化を説明した。
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- 1つの磁気モーメントを取り出し、その周りにあるすべての磁気モーメントから生じた有効磁界によって、考えている磁気モーメントが常磁性的に分極するならば自己完結的に強磁性が説明できる
- これを分子場理論、有効磁界を分子磁界または分子場(molecular field)と呼ぶ。
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- 磁化Mをもつ磁性体に外部磁界Hが加わったときの有効磁界はHeff=H+AMと表される。Aを分子場係数と呼ぶ。
- 分子場係数AはJexを交換相互作用係数、zを配位数としてA=2zJex/N(gmB)2で与えられる。
- この磁界によって生じる常磁性磁化Mは、 M=M0BJ(gmBHeffJ/kT)という式で表される。
- M0=NgmBJはすべての磁気モーメントが整列したときに期待される磁化。
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- Heff=H+AMであるから、H=0のときHeff=AM
- 自発磁化が生じるにはHeff=AMをM=M0BJ(gmBHeffJ/kT)に代入して
- M/M0=BJ(gmBJHeff/kT)=BJ(gmBJAM/kT)
が成立しなければならない。
- Aに分子場係数の式A=2zJex/N(gmB)2 を代入して
M/M0= BJ(2zJexgmBMJ/ N(gmB)2kT)
- ここでM0=NgmBJを使って書き直すと
M/M0= BJ((2zJexJ2/kT)
M/M0)を得る。
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- y=M/M0、x=(2zJexJ2/kT) M/M0とすると、上の方程式を解くことは、曲線y=BJ(x)と直線
(2zJexJ2/kT) y=xを連立して解くことと同じである。
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- 温度が低いとき、直線の傾斜はゆるく、ブリルアン曲線と直線ははy=M/M0 =1付近で交わる。
- 温度が上昇するとyの小さいところ交わる。
- 高温になると、0以外に交点を持たなくなる
- (2zJexJ2/kT) y=xの勾配とy=BJ(x)の接線の勾配が等しいときがキュリー温度を与える。
- x=0付近ではy~x/3であるから、3y=xと書ける。
- 従って、Tcは2zJexJ2/kTc=3によってきまる。即ち
Tc=2zJexJ2/3kとなる。
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- さまざまなJについて、分子場理論で交点のM/M0をTに対してプロットすると磁化の温度変化を求めることができる。ニッケルの磁化温度曲線はJ=1/2でよく説明される。
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- キュリー温度Tc以上では、磁気モーメントはバラバラの方向を向き、常磁性になる。分子場理論によれば、このときの磁化率は次式で与えられる。
- この式をキュリーワイスの法則という。
- Cはワイス定数、Qpは常磁性キュリー温度という
- 1/cをTに対してプロットすると1/c=(T- Qp)/Cとなり、横軸を横切る温度がQpである。
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- Heff=H+AM
- M/Heff=C/T (MとHeffの間にキュリーの法則が成立すると仮定する)
- M/(H+AM)=C/T→MT=C(H+AM)
従って、M(T-CA)=CHより
- c=M/H=C/(T-CA)となる。CA=Qpと置けば
キュリーワイスの法則が導かれる。すなわち
c=C/(T- Qp)
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- J=1/2のブリルアン関数を用い、各Tにおいて自発磁化の大きさを求め、Tに対してプロットせよ。
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