電磁気学B 第12回講義(2005.01.28, 1)

0024番教室 教員名:佐藤勝昭

HP: http://www.tuat.ac.jp/~katsuaki E-mail: satokats@cc.tuat.ac.jp

 

アンペールの力

直線状の2本の平行電流間には引力が働き、反平行電流間には斥力が働く。それらの電流の単位長さあたりに働く力の大きさは、それぞれの電流I1, I2の積に比例し、電流間の距離Rに反比例する。

と表される。ここに比例定数は」SI系ではである。

これを に分解する。

電流I2のつくる磁場は電流の周りに同心円状に分布し、電流I1に作用する力の方向は、電流I1と磁場Bに直交する方向である。

磁束密度Bの方向と、その磁場内におかれた任意の方向の電流の素片IDsに作用する力Dfは、

で与えられる。これをアンペールの力という。(砂川: 電磁気学の考え方)p74 

 

ローレンツの力

 荷電粒子(電荷の大きさq[C])を電場E[V/m]と磁場H[A/m]の中にもちこんだときにその粒子に働く力f [N]は、

で与えられる。第1項は電場による力、第2項は磁場によるローレンツの力である。

導線の単位長さあたりに含まれる荷電粒子数をN [m-1]とすると、導線上の任意の断面を単位時間に通過する電荷の量(電流)はI=Nqv[A]である。

この電流を磁場(磁束密度B [T])の中においたとき、アンペールの力の式に、I=Nqvを代入しを使うと、が得られる。これより1個あたりに作用する力はとなる。

 

一様な静磁場内の荷電粒子の運動


一様な静磁場Bの中での荷電粒子の運動は、次の方程式で表される。

を代入すると、

これより、

この方程式の解は

:サイクロトロン角振動数

Vxの式を積分して

 

これより、

サイクロトロン半径は

で与えられる。

 

半導体のホール効果は、磁場測定のためのセンサー素子として使われるが、この場合には、磁場のローレンツ力の他に第1項の電場による荷電粒子のドリフトにも考慮しなければならない