電磁気学B 第11回講義(2005.01.27, 2)

0035番教室 教員名:佐藤勝昭

HP: http://www.tuat.ac.jp/~katsuaki E-mail: satokats@cc.tuat.ac.jp

11回講義で学ぶこと

磁気分極magnetic polarization (磁化magnetizationともいう) Mと書く。単位は[Wb/m2]=[T]

 

電気分極electric polarization P[C/m2]に対応。

 

電気分極の場 6.5節 p.56

磁気分極の場 14.3節 p.131

誘電体内部に空洞をあける(p.54, 6.3)

磁性体内部に空洞をあける(p.133, 14.3)

磁荷電流によるモデル

 

磁荷を用いたモデル

 

極板に平行な隙間を開けたとき、隙間の両側に現れた分極電化による電場と誘電体の両端に現れた電荷による電場は打ち消す。この結果、隙間の内部の電場は、極板上の真電荷のみによる電場に等しい。

この電場ベクトルEe0を乗じたものが電束密度ベクトルDである。

極板に垂直な細い孔を開けたときは、孔の両端にできる分極電荷が作る内部の電場は無視できる。

何らかの理由で厚さ方向に磁気分極しているとする。分極に平行に薄い空洞を作ると、内部の磁場から磁束密度が測定できる。空洞による磁束密度Bは空洞の厚さが非常に薄ければ無視出来る。

磁気分極に平行に細い空洞をあけたときは、磁性体の厚さに関係なく空洞周辺の磁化電流密度-Jmによる磁場が生じ、大きな磁気分極Mが生じる。

Bが小さくて、Mが大きいということは、打ち消す磁場m0Hmが逆向きに働くことを意味する。これを反磁場という。

 

真空との境界における電場と磁場の連続性

誘電体

磁性体

境界面において、電場Eの境界面に沿った成分は連続

磁場Hの境界面に平行な成分は磁性体の内外で連続

電束密度Dの境界に垂直な成分は誘電体の内外で連続

磁束密度Bの境界に垂直な成分は磁性体の内外で連続

L

 

 

磁場(磁力線)と磁束密度(磁束線)

磁力線

磁束線

·  磁性体表面の法線方向の磁気分極成分をMn とすると、表面には単位面積あたりs= Mnという大きさのみかけの磁荷密度(Wb/m2)が生じる。

·  磁極からはガウスの定理によって全部でs /μ0の磁力線がわき出す。このうち半分の磁力線は外へ向かっており、残りの半分は内側に向かっている。

·  すなわち棒磁石の内部では、Mの向きと逆向きの反磁場が存在する。

·  反磁場の大きさHdは磁化Mに比例するが、比例係数を反磁場係数と呼びNで表す。Nは磁性体の形状のみによる無次元量で、方位によって異なる。

·   磁束線は境界面の法線成分が連続でなければならない。

·   磁性体の外部では、磁束線の向きは磁力線(磁場)の向きと同じである。

·   磁性体の内部では、反磁場ベクトル(磁力線)m0Hと磁気分極ベクトルMの合成が磁束密度Bとなっている。

·   従って、磁性体の中での磁束線の密度は、磁力線の密度より高い

反磁場

 

 

磁性体の永久分極(自発磁化)

 永久分極をもつ磁性体を強磁性体という。

強磁性体では、磁気分極は必ずしも磁場に比例しない。また、飽和磁気分極(または、飽和磁化)をもつ。磁気ヒステリシスを示すことがある。

誘電体の静電エネルギー

磁性体の磁気エネルギー