エレクトロニクスII 期末テスト

佐藤勝昭教授(量子機能工学研究室)2002年度後期 H14.2.14 

問題1 1RC回路に関する次の問に答えよ。1-2間に交流電圧V12=V0ejwt を加えたとする。C=0.1mFR=10kWである。なお、3-4間には負荷としてRより十分高い抵抗を接続するとする。(25)

(1)     3-4間の電圧V341-2間の電圧V12の関係を式で表せ。(5)

(2)     w®0のとき、V34の振幅はどうなるか。(5)

(3)     w®\のとき、V34の振幅はどうなるか。(5)

(4)     V34の振幅がV12の振幅より3dB低くなる角周波数w 0rad/s単位で答えよ。(5) (dBについては、教科書表4.1参照。log102=0.3とする)

(5)    上記角周波数w 0において、V34V12の位相差はいくらか。(5)

問題2 ダイオードに関する次の問に答えよ。(20)

(1)     ダイオードに直列にR=200[W]の抵抗を接続し、直列回路の両端にE=10[V]の直流電圧を順方向になるように加えたとする。ダイオードの順方向特性は図2で表されるとする。
(a)
電源電圧E、ダイオードの両端の電圧VD[V]、ダイオードに流れる電流ID[mA]と抵抗Rによる電圧降下の間の関係式を、キルヒホッフの電圧法則を用いて求めよ。(5)
(b)
ダイオードの特性曲線の図に負荷線を引いて、動作点に黒丸で印をつけよ。(5)
(c)
動作点においてダイオード電流ID[mA]を求めよ。(5)

(2)     ダイオードブリッジを使って全波整流するための回路図を描け。交流入力側と直流出力側(±)がわかるように書け。(5)

問題3 図3のエミッタ接地回路に関する次の問題に答えよ。(15)

トランジスタ特性を図4に示す。ベース電流IB[mA]、ベース・エミッタ間電圧VBE[V]、コレクタ電流IC[mA]、コレクタ・エミッタ間電圧VCE[V]を求めよ。
(1)図4(a)の入力特性に直流負荷線を引いてベース回路の動作点Qを求めIB[mA]VBE[V]を決めよ。(5)
(2)図4(b)の出力特性において、IBに対応するIC-VCE曲線を推定し、負荷線を引いて動作点を求めIC[mA]VCE[V]を決めよ。(5)
(3)この回路に小振幅(たとえば0.02V)の交流電圧を加えたときの電圧増幅率を求めよ。(5)


 

問題4 図5のRC結合増幅回路について以下の質問に答えよ。 (30)

(1)    トランジスタの電流増幅率をhfe、入力抵抗をhieとして、この回路の交流等価回路を描け。ただし、コンデンサは交流的には短絡と同じであると見なせ。(10)

(2)    ベース回路側の交流等価回路にキルヒホッフの電圧法則を適用して式を書き、ベース電流ibViによって表せ。(5)

(3)    コレクタ回路側の交流等価回路にキルヒホッフの電圧法則を適用して式を書き、出力電圧V0とコレクタ電流icとの関係を求めよ。つぎに (2)の結果を適用してV0 Viによって表せ。(10)

(4)    このときの交流電圧増幅率Av=V0/Viの数値(dB)を計算せよ。
ただし、Vcc=15[V]R1=100[kW]R2=28[kW]RE=0.5[kW]RC=1[kW]RL=10[kW]C1=3[mF]C2=3[mF]CE=50[mF]hfe=200, hie=4[kW]である。(5)

問題5 図6の同相増幅回OPアンプ増幅回路について次の問に答えよ。このOPアンプは、入力インピーダンスが無限大であるとする。(30)

(1)    キルヒホッフの法則を適用して、逆相入力端子の電圧Vbを抵抗R1、電流ifによって表せ。(5)

(2)    同相入力電圧をViとする。上の式を用いてVbを求め、同相・逆相入力の差電圧De=Vi-Vbを求めよ。 (5)

(3)    キルヒホッフの法則を適用して、R2と電流ifと逆相入力端子の電圧Vb、出力電圧Voの関係を求めよ。(5)

(4)    オペアンプの増幅率Aとして、出力電圧Vo Deによって表せ。(5)

(5)    (1)(4)からVoViの関係を式で示せ。(5)

(6)    A\として、VoViの関係を求めよ。(5)

 

 


エレクトロニクスII期末テスト解答用紙p1

学年

学籍番号

氏  名

評  点

 

 

 

 

問題1 CR回路(25)

(1)

5

V34V12の関係式

(2)

5

w®0のとき、V34の振幅は?

w®\のとき、V34の振幅は?

(3)

5

V34の振幅がV12の振幅より3dB低くなる角周波数w 0

(4)

5

角周波数w 0におけるV34V12の位相差

問題2

(1)

(a) IDRによる電圧降下、VD、電源電圧の間の関係式(単位に注意)

負荷線を下図に書き入れ動作点に印を付けよ。

(c) ダイオード電流ID

(2)

ダイオードブリッジを使って全波整流するための回路図(交流入力側、直流出力側の±が明確にわかるようにせよ。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


エレクトロニクスII期末テスト解答用紙p2

問題3 エミッタ接地トランジスタ回路(30)

(1)

5点

(2)5点

IB=

IC=               VCE=

(3)

5点

電圧増幅率

 

問題4

(1)

10

交流等価回路

 

 

 

(2)

5点

ベース回路側の関係式

 

ib=

(3)

10

コレクタ回路側の関係式

 

V0Viの関係式

 

(4)

5点

交流電圧増幅率Av=V0/Viの式

 

交流電圧増幅率Aviの数値(できればdB)

問題5

(1)

5点

R1ifVbの関係

(2)

5点

De=Vi-Vb

(3)

5点

R2ifVbVoの関係

(4)

5点

Deと出力電圧Voの関係

(5)

5点

VoViの関係

(6)

5点

A\のときのVoViの関係